座付き作家Qui-Taの『大山鳴動してカメ一匹』

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zoom RSS 『極彩夢譚』完全ガイドッ!(解説編)

<<   作成日時 : 2011/11/11 00:45   >>

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2011年11月7日(月)

はぁ、やっと書き終わりました
何と言いますか、これでやっと『極彩夢譚』の後片付けを終えたような気分です。

というわけで、(甚だしく)遅ればせながら、『極彩夢譚』完全ガイドッ!(解説編)をお送り致します。

作品の理解に必要な範囲に絞り、できるだけコンパクトに…と努力はしたのですが、それでもかなり長くなってしまったので、興味のあるところだけ読んでくださいm(_ _)m(_ _)m(_ _)m
(くれぐれも、すべて読み通そうと思わないでください。一気に読み通したら、きっと腹が立つと思います


『極彩夢譚』完全ガイドッ!(解説編)

<第1章 東京>

■収容所
主人公の一人であるV.(ヴィクトリア)は移民の両親をもつ日系アメリカ人という設定。太平洋戦争中、多くの日系アメリカ人が「敵性市民」として資産の没収(放棄)や収容所への強制収容など差別的な扱いを受けました(一方で、従軍して勇猛に戦った日系人兵士もたくさんいました)。

第1章で、V.が一度だけ自分の過去を語るシーン、

「たしかに、バラックからは出られた。でも、平和は来なかった。」
「あのね、収容所から出られたとき、私、アメリカも、日本も、誰も憎いとは思わなかった。…」


という台詞は、こうした史実を反映させたものです。
*ちなみに、その後アメリカ政府はこうした強制収容の「間違い」を認め、何度か謝罪と補償を行っています。

■象牙の髪飾り
V.が身につけることになる髪飾り。塀洲(ゔぇいしゅう)で作られたもので、権藤が塀洲探訪時に入手し、戦後、地図と一緒に日本政府に提出。それを神崎が入手し、この第1章で2人が別れる際にV.に贈ります。そしてクライマックス、東風がV.から取り戻し、数十年の時を経て、今度は東風からヤヨイへ…。

塀洲の「力」を秘めており、彼女を運命の渦へと巻き込んでいく働きをするのですが、その点が前面に出るとファンタジー的要素が強くなりすぎてしまうので、とくに強調せず、観客の想像にゆだねることにしました。

作品全体に言えることですが、塀洲の神秘的力は、東風やチー・トゥーを精神的に支え(あるいは支配し)、また権藤を狂わせるという意味で影響力を持っていますが、あくまで「心に宿る力」とし、奇跡などによってストーリーを直接変更・展開させる力としては使いませんでした。

現実のストーリーを動かしていくのは、あくまで現実の力、とくに本作品では政治状況を多用しました。

ただ、そのためか、アンケートでは「髪飾りがよく分からなかった」というご指摘もいただきました。そう考えると、たしかにサラッとやりすぎていたかもしれず、もう少し強調すれば分かりやすかったかなぁとも思っております。

なお、この髪飾りのモデルは、『V.』(T. ピンチョン著)の中で、同じくV.(ヴィクトリア・レン)が身につけている髪飾りです。19世紀、アフリカのある地域で地元部族が白人の部隊と戦って破り、兵士を磔刑にした様子をかたどっているため、見る人が見れば、それが何を意味しているかを理解できるしろもの、という設定になっています。

脚本を何度も書き直す過程で消えたり復活したりしながら、徐々に意味付けが変化し、最終的に上記のような形に落ち着きました。

<第2章 上海>

■世界を支配する13人の賢者
塀洲は『V.』のなかでゴドルフィンが語る「ヴェイシュー」からとったものです。舞台がアジア、中華文化圏なので、漢字を当ててみました。「世界を支配する13人の賢者」も同様です。第4章でもう少し解説します。

■1972年、ヴェトナム、サイゴン
解放軍がサイゴン(現ホーチミン市)に無血入城し戦闘が終結したのが1975年ですから、本作品の舞台となる1972年は、ヴェトナム戦争の末期にあたります。

続く章でも書きますが、本作品では1960年代末から70年代初頭までの史実を、この72年に凝縮させて数ヶ月の間に起こった出来事として再構成しています。

というのも、最初は史実に沿って60年代末から物語を書き起こしていたのですが、シーン間で何年もの時間的経過が生じるため、クライマックスに向け物語をうまく加速させられませんでした。そこで、「まぁ、ヴェトナム戦争を描きたいわけじゃないし」ということで、ストーリー優先でギュギュッと詰め込むことにした次第です。

その点、史実に詳しい方は、ちょっと違和感があったかもしれませんね。

ここで、ざっくりとですが、重要事項に絞って年表を掲げておきます。

ヴェトナム戦争関連年表
1945年 ヴェトナム民主共和国(後の北ヴェトナム)独立宣言
1946年 第1次インドシナ戦争(対仏独立戦争) 開始
1954年 ディエンビエンフーの戦いでヴェトナム軍勝利。
    サイゴンにゴ・ディン・ジェム政権(後の南ヴェトナム)成立。
     ジュネーブ協定調印により第1次インドシナ戦争終結。
北緯17度線を境界として南北分断。
     ただし、アメリカは協定に調印せず。
1955年 アメリカによる南ヴェトナム直接支援開始。
1960年 南ヴェトナム解放民族戦線結成。
1961年 ケネディ大統領、南ヴェトナムに軍事顧問団(翌年、軍事援助司令部)を派遣。
1964年 トンキン湾事件。アメリカの駆逐艦が北ヴェトナム軍の攻撃を受ける(?)。
1965年 アメリカによる北爆開始。
1968年 テト攻勢。解放軍によるサイゴン攻撃。
1969年 ニクソン大統領、ヴェトナム撤退計画発表。
1972年 ニクソン大統領、ヴェトナム和平案発表。同年、北爆再開。
1973年 ヴェトナム和平協定調印(パリ)。
     ニクソン大統領、ヴェトナム戦争終結宣言。
     アメリカ軍、撤退完了。
1975年 南ヴェトナム、無条件降伏。解放軍、サイゴンに無血入城。
1976年 ヴェトナム社会主義共和国成立。


<第3章 転落>

この第3章と、第6章(追跡)、そして第9章(遭遇あるいは南極)は、第7章(北爆)で爆風によって吹き飛ばされたフェイが深い穴に落ち、そこで出くわした「真っ赤なワニ」を追跡する、いわばスピンアウト・ストーリーとして本編の物語の間に挿し挟まれます。そして最後に「極彩色の動物たち」の墓場に辿り着き、塀洲の秘密に最接近することで、本編に(裏側から)戻るという構造になっています。

■ゲリラども/ヴェトコン
「ヴェトコン」とは、「ヴェトナム・コンサン(Viet Nam Cong San):ヴェトナムの共産主義者」の略称で、アメリカ人が南ヴェトナム解放民族戦線のことを蔑称したものだそうです。もっとも、民族戦線は必ずしも共産主義者ばかりではありませんでしたし、こうした略称の常として厳密に定義され使用された言葉ではなく、北ヴェトナム軍もしくは両者を指す場合もあったようです。

いずれにせよ、草稿では「ヴェトコン」と書いていたのですが、読み合わせをしたときに、参加者から「ヴェトコンって何ですか」という衝撃的質問を受け、もしやと思って確認してみると、若手参加者(といってもaround 30)がことごとく知らないという事実が発覚しました。

「ってことは、彼らと同年代のお客さんも知らない可能性が高いよな」という結論に達した私は、「ヴェトコン」「ゲリラ」に一括変換したのでした。

■ワニ狩り
この元ネタも、やはり『V.』です。
『V.』は大きく2つの物語が交差しており、一方ではハーバート・ステンシルがさまざまな資料・取材から母親(かもしれない)V.(ヴィクトリア・レン)という女性の数奇な人生の物語を作り上げていきます。そしてもう一方の主人公がベニー・プロフェインで、何一つ責任をとれず、能動的な生き方を拒んで、流されるように生きていく、その顛末が描かれます。

そしてフェイの「ワニ追跡」は、プロフェインをめぐるエピソードの一つ、ニューヨーク地下水路でのワニ狩りに想を得ています。

脚本の第1稿は原作の影響が濃く、本編から数年後、生き延びた傭兵崩れのフェイが水の都ヴェニスに登場、地下水路〜運河に繁殖したワニを狩るところから始まるのですが、テーマ上はヤヨイの分身という意味も持たせていました。両親の足跡を辿るヤヨイと、ワニを追うフェイ…。

心象風景として、ヤヨイがフェイになってワニ狩りをするシーンも用意していました。ヤヨイが背負っているものは何か、そして追いかけているのは何か、…そんなことを考えさせるシーンです。

しかし、フェイの物語を考えるうちに、「神秘への接近者」たるフェイ独自の人格・人生が強く出てきて、奇跡と遭遇するにふさわしい、こっけいでいて切なくもイノセントな愚者になっていきました。
またヤヨイについても、悩んだ結果、神崎とV.をめぐる物語の「時空を超えた目撃者」というスタンスを維持することとし、自らのバックグラウンドを語らせるのはやめようと、まぁ、一種の覚悟のようなものができて、上記のシーンは日の目を見ませんでした。

そんなわけで、フェイのワニ追跡とヤヨイ(すなわちメインテーマ)との重なり合いはかなり薄れてしまい、私もこの解説を書くために草稿を読み返して「ああ、そういえば最初はこんなことを考えていたんだなぁ」と思い出したくらいでした。

ところがところが、公演を観てくださった方々の中に、まさにヤヨイそして家族というテーマとの関わりでフェイのシーンを解釈してくださった方がいて、私のほうが驚いてしまいました。お客さんって、ホントにすごいですよね。

第4章 サイゴン

■テト攻勢
東風、将軍、フェイたちが仕掛けるサイゴンへの攻撃は、1968年1月の「テト攻勢」(テトは正月の意味)をモデルにしています。これは、解放軍(北側)が南ヴェトナムの首都サイゴンに大規模な攻勢をかけたもので、一時はアメリカ大使館を占拠するまでに至りましたが、やがてアメリカ軍はじめ南側の反撃を受け、撤退しました。

作品では、これを1972年に移し、すぐに反撃を受けて早々に失敗するという設定に変えました。東風の逃走、V.の追跡、そしてニクソン大統領によるアメリカ軍の段階的撤退&絨毯爆撃などを短期間に凝縮したかったことが主な理由です。

■塀洲(ゔぇいしゅう)
権藤がV.に語る塀洲の物語は、『V.』でヒュー・ゴドルフィンがV.(ヴィクトリア・レン)に語るヴェイシューそのまま、というか、その一節のダイジェスト版です。何しろ長いんです、原作は。これを縮めて、自分で読んでみて、また縮めて、また読んでみて、もっともっと縮めて、でもやっぱり長くて、…

う〜、もういいや! あとは役者に頑張ってもらおう! 

…と放り投げたら、自分が権藤役を振られてしまいました

■ドンコイ・ストリート、ホテルマジェスティック
V.が定宿にしているこのホテル、実在します。旅行ガイドやら何やらを見て、1970年前後からあったホテルを探しました。とても伝統ある素敵なホテルのようです。

ただし、思わぬ落とし穴が…。

マジェスティックホテルがあるドンコイ通りですが、ドンコイ(=蜂起)の意味から想像できるように、この名称になったのは戦争終結後のこと。作品の舞台である戦争中はトゥヨー(トゥゾーとも:自由の意味)通りと呼ばれていたそうです。ホテルの歴史は調べましたが、通りの名称の歴史にまで気が回りませんでした。反省っ

さぁ、困った このことを知ったのは本番間近。とはいえ、変えようと思えば変えられます(V.役の小木さんさえ台詞を変えればいい)。しかしですよ、トゥヨー、ドンコイ、トゥヨー、ドンコイ…、何度声に出してみても、ドンコイのほうが耳に入りやすい。「トゥヨー」では、お客さんが「えっ、何?」と思ってしまいます。

舞台に関しては、お客さんは原則として1回きり見たり聞いたりするだけで、「読む」ことはできません。このため、台詞は耳に入りやすい音、聞いて分かりやすい言葉にしなければなりません(この点、かなり重要なので私も結構こだわってます)。というわけで、結論!

う〜ん、まぁいいや。

…です。ご容赦のほどをm(_ _)m

さてさて、第1〜3章がいわゆる起承転結の「」とすると、この第4章から第6章までは「」。この辺りから物語が動き始めるのですが、なかでも重要なのは東風とV.との遭遇。V.の悲しき運命の歯車が、ガタガタと音を立てて回り始めるのです。

第5章 密林

■ホーチミン・ルート

V.   このまま追って行けば、向こうの補給ルートを突き止められるかもしれない。
将軍  ホーチミン・ルート! そっちが本当の目的か。

のくだり。

ソ連や中国から北ヴェトナム・南ヴェトナム解放民族戦線に武器その他の支援物資を送り込んだルートで、北ヴェトナムからラオス・カンボジアを経て南ヴェトナムまで通じていました。勝手に外国の領土を通過しているわけですが、北ヴェトナムはその軍事力を背景にラオス・カンボジア両国にも介入を続けており、補給ルート周辺まで実効的な支配力を持っていました。

本作品でV.たちの一行は、ヴェトナム・ラオス国境付近の補給ルートにかなり近づいていたことになります。

■第1次インドシナ戦争
権藤  君は、測量の技術は誰に習ったんだい?
チー  フランス人。
権藤  …ああ、なるほど。以前はフランスが宗主国だったからな。

のくだり。

フランスは19世紀の半ばからこの地域を植民地化していきますが、1887年に現在のヴェトナム、カンボジア全土を、1893年にはラオスを植民地とし、これらをフランス領インドシナと呼びました。

この後、太平洋戦争末期の1945年3月、日本軍によってフランス軍が武装解除されるまで、フランスの支配が続きます。そしてヴェトナム帝国という日本の傀儡国家が誕生するのですが、ご存知のとおり、日本は8月に無条件降伏します。

この頃、ホーチミン率いるヴェトミン(ヴェトナム独立同盟会)が各地で武装蜂起を開始、8月にはヴェトナム民主共和国臨時政府を樹立します(ヴェトナム帝国は消滅)。しかししかし、それを許さじと植民地再建を目論むフランスが再び侵攻し、1946年12月ヴェトミンとフランス軍が激突、いわゆる第1次インドシナ戦争が始まるのです。

この戦争は、ソ連と中国に支援されたヴェトミンとアメリカに支援されたフランスとの戦いとなって続くのですが、1954年5月、有名なディエンビエンフーの戦いでヴェトミン軍がフランス軍を破り、同年7月のジュネーブ協定によって停戦、北緯17度を境として南北ヴェトナムが分離独立することとなります。

ただし、この協定にアメリカは調印せず南ヴェトナム(ヴェトナム共和国)を支援、対する北ヴェトナム(ヴェトナム民主共和国)も南北統一を掲げて南側を攻撃、かつ南ヴェトナム解放民族戦線が結成され、ここにアメリカ&南ヴェトナム軍 vs 北ヴェトナム&解放戦線軍の戦争=第2次インドシナ戦争(ヴェトナム戦争)が勃発するのです。

したがって、第1次インドシナ戦争は対仏独立戦争、第2次インドシナ戦争は南北統一(&対米)戦争と意味づけることができます。

■ラオス内戦
チー  入ってる。尾根の向こう側はラオス。
神崎  こっちも危ないが、向こうも内戦中だ。
権藤  くわばら、くわばら。

のくだり。

ラオスもヴェトナム・カンボジアと同じくフランスの統治下にありましたが、1953年に完全独立します。しかし、その直後から内戦に突入し、右派、左派、中立派という3派間の戦闘が続いていました。本作品は、ちょうどその時期を想定しています。
ちなみにその後の1975年、北ヴェトナムなど共産国家に支援された左派パテトラオ(ラオス愛国戦線)が勝利します。

第6章 追跡

■一人の男が、飛行機から飛び降りた
フェイの語る小咄の冒頭です。以前、ブログで取り上げたのですが、覚えている方はいらっしゃるでしょうか?

バリー・ユアグロー著/柴田元幸訳『一人の男が飛行機から飛び降りる』新潮文庫、1999年


つまらなかった〜。 悔しい! 柴田元幸なのにっ! ううっ、何とかしてモトをとらねばっ! …よし、脚本に使ってやれっ!

というわけで、「スープの骨」という短編作品の導入部分だけ使ってみました。飛行機から飛び降りた男が泣きながら箱いっぱいのラブレターを投げ捨てるところまでです。この後、原作では男の上からダルメシアン犬が落ちてくる(このアイデアはそこそこおもしろい)のですが、本作品では天使を登場させ、2人で漫才っぽいコントをさせました(何でやねんっ)。

第7章 北爆

■ラインバッカー作戦
アメリカが初めて北ヴェトナムに空爆を行ったのが1965年、北ヴェトナムによるアメリカ正規軍への攻撃(トンキン湾事件)への報復として行われました…ということになっているようないないような(トンキン湾事件は正確に書こうとすると長くなるので省略)。

その後、何度も行われた絨毯爆撃は、戦闘地域のみならず都市部の一般市民も対象となり、かつ「エージェント・オレンジ」などダイオキシンを含有した「枯れ葉剤」も大量に使用されたため、人体および自然環境に後々まで深刻な被害をもたらしました。

これらの空爆には「ローリング・サンダー作戦」など作戦名がついているのですが、本作品で使用した「ラインバッカー作戦」は1972年に行われたものです。当時のニクソン大統領は、アメリカ軍を漸次的に撤退させながら、ホーチミン・ルートを遮断するために北爆を行い、並行して北ヴェトナムと和平交渉を進めていました。

なお、第5章でホーチミン・ルートがラオス国内を通過していることを書きましたが、当然の帰結として、ラオスもしばしば北爆の対象となりました。作品中では、V.たちも神崎たちも国境を越えてラオス側へ避難しようとしますが、単に「こっちが危ないから、あっちへ逃げろ」というだけのことで、「ラオスへ入れば必ず安全」という前提ではありません。

■カンボジア内戦
将軍  あんたはアメリカ人だから、ロン・ノル派と接触できれば、サイゴンまで運んでもらえる。運悪くポル・ポト派につかまったら…

のくだり。

ラオスと同様にフランスの植民地であったカンボジアは、1953年に完全独立を果たし、シアヌーク国王による統治体制に移行します。
しかし、北ヴェトナムを支援する国王に対し、1970年、アメリカに支援されたロン・ノル将軍がクーデターにより権力を奪取、クメール共和国を樹立します。
ところが、ロン・ノル将軍は国内に住むヴェトナム人を虐殺あるいは強制送還するとともに、北ヴェトナム・南ヴェトナム解放民族戦線の支配地域にアメリカ軍が空爆・侵攻することを許可します。
これによってカンボジア人にも多くの死傷者・難民が出ると、国内の反ロン・ノル感情が高まり、こうした背景のもと、ポル・ポトらが率いる共産主義勢力(クメール・ルージュ)が台頭、激しい内戦の末、1975年に首都プノンペン陥落、翌76年に民主カンプチア樹立へとつながります。

本作品の舞台である1972年は、アメリカの漸次的撤退によりロン・ノル政権が後ろ盾を失いつつある時期で、反対にクメール・ルージュが勢力を拡大していました。

第8章 尾根

■あなたのために、祈りましょう
瀕死のV.に対する東風の言葉です。このシーンも『V.』をモデルにしています。

原作でV.は、爆撃により崩れた建物の下敷きになり、身動きができなくなります。そこへ、地元の子供たちがやってきて、彼女を「解体」します。それを偶然に目撃したファウスト・メイストラル(元神父)が彼女のために祈り、最期を看取る、というシーンです。

非常に衝撃的な場面で、草稿では私もV.を「解体死」させてみたのですが、「やっぱり、無理だろう」と考え直し、まるっきり違う設定・シーンになりました。

第9章 遭遇あるいは南極

とくに解説するほどのことはありません。第4章で権藤が語る塀洲を地面の下から描くと、こうなります(そうでもない?)。
それにしても、フェイはこの後どうなるのか
どうなるんでしょうねぇ。

…以上です。お疲れ様でしたm(_ _)m



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